【クリスタル・シンフォニー】船上の本格和食レストラン

スペシャルティーレストラン『シルクロード&寿司バー』

NOBUこと松久信幸氏プロデュースの創作和食や寿司をお楽しみいただけます。

日本料理をベースに南米やヨーロッパのさまざまな料理の要素を取り入れた、新感覚の創作和食や、新鮮な素材にこだわった寿司をご堪能いただけます。

NOBU(松久信幸氏)略歴
アメリカの雑誌「フード・アンド・ワイン」で全米ベストシェフ10 人に選ばれるなど、
世界的に高い評価を得ているシェフ。

日本料理にユニークなアイデアを盛り込んだ独創的な料理を手がけ、日本をはじめ、アメリカ、イギリス、フランス、香港など世界中に店舗を展開しています。

ニューヨークで大人気のノブ・マツヒサ氏による、創作日本料理が世界中の洋上で気軽にいただけます。お寿司などの純粋日本料理の味は折り紙つきで、そのためにとても人気があります。

今回は「クリスタル・シンフォニー」の「NOBU」プロデュース創作和食レストランをご紹介します。

上の写真は英語メニューですが、オーダーすれば日本語のメニューも持ってきてくれます。

内装はむらさきを基調とし、かなり落ち着いた雰囲気です。

カウンター席は予約なしでOKですが、先着順ですので、開店と同時に満席になります。

特に日本人乗船客が多いと、予約を取るのが困難です。

乗船日初日から満席でした。

このNOBUの人気ぶりが日本人よりも欧米人からの支持が強いということがわかります。

それではさっそくオーダーしました。

まぐろのたたきサラダ・マツヒサ風ドレッシング添え

NOBU定番料理のひとつ、シーフードのセビーチェ(南米風酢の物)です。

「酢の物」というよりもレモンの酸味とハラペーニョの辛味がやみつきになりそうです。

サーモンとほたて貝のニュースタイルサシミ

お刺身が苦手なアメリカ人になんとか日本の刺身を美味しく召し上がっていただきたいというNOBUさんのアイデア料理です。

いまやNOBUの超人気メニューのひとつです。

しめじの味噌汁
お味は本格派。もちろん日本人の口にも合います。

メインディッシュのロブスターの柚子ソース炒め
ローカロリメニューですので、ダイエットを気になさる方にも自信を持ってお勧めします。

銀だらの西京焼き、山もも添え。

山ももは静岡県伊豆地方から取り寄せるそうです。
NOBUレストランのオーナでもあるハリウッドスター、ロバート・デ・ニーロ氏もお気に入りの一品です。

大トロのにぎりすしです。日本人シェフが握りました。

海老の天ぷらクリーミースパイシーソース。

つまり天ぷらのマヨネーズ和えです。欧米人が好き好んで注文をします。

最後の締めはシメサバのにぎり寿司です。

デザートはシトラスカスタードプリン。

緑茶と一緒にいただきました。

まん中はチョコレート、右はゴマの甘いおせんべい。和のプチフールみたいです。

その後、航海日の半分はこの和食レストランに通うことになります。

メインダイニングでのお食事前に、軽く寿司をつまんだり、ディナー後の二次会的な役割でまるで「居酒屋」感覚で利用できます。

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NOBUの味が洋上で味わえる

松久信幸氏が特別ゲストとして「クリスタル・セレニティ」乗船された時の一コマとメニュー

クリスタルクルーズ船上で提供された「NOBU」の料理の数々

日本食に南米料理のエッセンスを取り入れて、創造性あふれるノブ・オリジナルを確立させたシェフ、ノブこと松久信幸氏。その世界的に有名なシェフが、2003年クリスタル・セレニティのレストラン&すしバーをプロテュースしました。

その時のエピソードをご紹介します。

―クリスタル・クルーズには10年前にシドニーからニュージーランドまでゲストシェフとして乗船したのが最初だという伺いました。

フランス人の友人、ミッシェル・フランシエがクリスタル・ハーモニーのコンサルタントをしていたことから話がきたそうです。

「2日間乗船しましたが、船はひとりで乗るものじゃないですね。奥さんか女性と乗りたいと思った」

と当時を振り返るノブシェフだが、その後、クリスタル・クルーズの高橋光彦会長と知り合うことで、より深い付き合いをしていくことになっていくのです。

松久氏:それまでもゲストシェフとして何度か乗船したり、ニューヨークやロサンゼルスに停泊中のクリスタル・ハーモニーでランチに呼んでいただいたり、と時々船に行く機会はありました。

今回高橋さんにセレニティでぜひ僕の料理でやりたいといわれ、そこまで言っていただけるなら、と引き受けました。

高橋さんとは長いつきあいですが、彼のクリスタルへの熱意に感動して、何か僕が役に立てることができないかと思ったんです。

セレニティでやることが決まってから、シェフは丹波君、中口君とNOBUアスペンで働いていて8月から乗船する小林君の、3人のマツヒサ卒業生を送り込むことにしました。

NOBU東京の共同経営者ロバート・デ・ニーロ氏が好物のNOBU看板料理の一つ「銀鱈の西京焼き」もゲストに好評

―新鮮なネタが命のすし屋を洋上で開く。そこには陸上とはまったく違う食材の調達方法があり、陸上のようにはいかないことがたくさんあるはずです。客船ならではの問題にどのように取り組んでいくのでしょうか。

松久氏: できるだけ各港で新鮮な食材を積み込んでそれを出せるようにしたいが、来ていただいたお客さんすべてに出せるほど十分かどうかはわからない。

最初はベーシックなメニューコンセプトでやっていこうと思います。

7月7日からの処女航海に僕も乗船し、丹波君や中口君と一緒に船の上で考えながらチャレンジできるようにしていきたいですね。

ただ世界中をまわるクルーズですから、各寄港地で出会ったものも生かしていきたいと思っています。

でもその国に行くからそこの料理を作るのではなくて、それぞれの土地で出会う食材を使った僕なりの新しいメニューができあがると思うので、どんどんクリエイトしていきたいですね。

―「モットーは、ビジネスの基本である『今日は一日何人入って、いくら売れてもうかった』ということよりも来ていただいたお客さんにどれだけ喜んでもらえるか、ということ」と言い切り、どこまでもゲストの満足にこだわるノブシェフ。

陸上のレストランと違って料金はなく、2週間のクルーズ中、同じゲストが何度もやってくるという特殊な状況の中で、その旺盛なサービス精神は存分に発揮されそうです。

松久氏:そういった食材の調達以外でできることならば、メニューにあるものだけを作るのではな、お客さんとコミュニケーションを取りながら料理を作っていければいいですね。

日本人のお客さんでしたら「お茶漬けとかおそば、またあとで部屋でおにぎり食べたいとか必ずあると思うんですよ。そういうリクエストにも応えていきたいです。

お客さんの中には自前で何か持ってきて「これで作ってくれるか」と言ってきたりしたものにも、もちろん作ってあげたいなと思います。

田楽や冷奴など日本人ゲストにも好評のNobu Styleの和食 

すしバーというのは普通のレストランと違って、シェフが直接お客さんとコミュニケーションできる窓口ですから、いろいろとお客さんの意見を聞くことができる。

お客さんにとっても今までのクルーズと違った雰囲気を味わえると思います。

どこまでお客さんが心を開いてその要求を伝えてくれるかが、どこまでそのお客さんに入り込むことができたかという答えになります。

できる限りの食材の中で、どこまでそういった要望を満たしてあげられるかというのがポイントで、「ありません、できません」とは言いたくないですね。

―世界中に60店舗近くあるNOBUをこまめに回り、その間にテレビに出演したり、映画の話もあったりするノブ・マツヒサは忙しい。

そんなめまぐるしい生活を送るセレブリティシェフが持つクルーズのイメージとは「夢」。何もすることのない時間はとてもぜいたくなのだといいます。

松久氏:船内にいる時間は、次は何をしなきゃいけないというスケジュールがないし、急ぐ旅ではない船の中のあの空間の贅沢さは乗ってみないとわからない気がします。

仕事ではなく、将来的には2~3カ月でも乗りたいですね。今は飽きてしまうかもしれないけど。ただ、今こういった旅ができる人がいるというのはとてもうらやましい。

船内では静かに過ごしていますよ。普段がインドアなので、好きな時に日にあたって、たまにゴルフをして……。

仕事をしているとそうもいかないのですが、携帯電話もない状態でゆったりとした時間を過ごすというのが今の僕が必要としていることだと思います。

またクルーズの楽しみといえば、着いた港で市場に寄ること。

いろいろな場所に行くことはあっても時間がなくて市場に行けなかったりするのですが、クルーズでは下船して何をするのも自由ですからね。

ただ1人で乗った時には退屈してしまい電話代だけで4000ドルくらいしてしまいました。

といっても船上で生活していく中で、毎日デッキやジムで同じ会う人がいるんですね。いろんなところでいろんな人に知り合うことができた、それがクルーズのまた一つの魅力でしょうね。

―船ならではの特徴として「船では雨だとか電車の事故だとかでキャンセルされることがないから、何人来るかというのが陸上よりわかりやすいですね」と笑うノブシェフだが、そのほか世界を股にかける仕事をするノブ・マツヒサならではの「移動型洋上レストラン」の利用の仕方も考えているようですが。

ノブ:セレニティにはほかのレストランと同じように定期的に見に行きたいと思いますが、ロサンゼルスからロンドンのNOBUまで行く時に、スケジュールが合えば途中でセレニティに乗っていったりすることができたりもするでしょう。

そういった可能性はこれからたくさんあると思うので、考えると楽しいですね。

NOBUはマイアミ、ニューヨーク、イギリス、イタリア、アジアなどにありますので、例えばそういった港にクルーズでやって来たときにNOBUに行ってみようということになったら、たまたまレストランに僕がいたりして、ということもあるかもしれません。

―船上で新鮮な食材を入手して最高の料理を作るのはとても難しいことではないか、という質問に、「何か新しいことを始めるときには問題が必ずあるもの」

今から心配しても仕方ないし、いろいろなことが起きる中で学ぶことも多い。むしろたくさん出てきたほうがいい。

チャレンジを楽しむ。何事にもポジティブに取り組むその姿勢が、世界中を魅了するNOBUレストランのパワーなのだろう。

「年に3~4回は乗って、そのたびにクオリティーを高めていきたい」と語るノブシェフ。

【プロフィール】

埼玉県生まれ。東京・新宿の「松栄鮨」に住み込みで修業した後、ペルーやロサンゼルスのすし屋などで働く。87年にビバリーヒルズに第1店舗「マツヒサ」をオープン。93年にはニューヨークタイムズ紙による全米ベスト10レストランにランクインするなど、セレブリティにも大人気のレストランとなり、現在世界に57店舗のレストランとホテルを経営する。伝統的な日本料理をベースに、南米料理のテイストを混ぜ、トリュフなど高級食材と組み合わせた斬新で新しい食のスタイルを生み出した。

また友人で俳優のロバート・デ・ニーロに誘われて映画「カジノ」に出演したり、NOBU常連のスティーブン・スピルバーグ監督とマイク・マイヤーズが一緒にやってきたのがきっかけで映画「オースティン・パワーズ~ゴールドメンバー」に出演するなど、幅広い交友関係から、活動の幅を広げている。

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和食のカリスマ「NOBU」を船上に

クリスタル・セレニティ和食レストラン「Silk Road」にて

クリスタル・セレニティの建造計画が、具体的に進展していた2001 年 2 月クリスタル・セレニティの船上のソフトに付いても、新しい試みを演出する事となったのです。この頃はクリスタル・クルーズの客層も大きく変化しました。

より活動的で、新しいものに挑戦をしたがる客層が増えてきたのです。

特にスペシャリティ・レストランは、 イタリアン・レストラン・プレーゴ(Prego)は、流行の最 先端のハリウッドのセレブにも人気の「ヴァレンチーノ・レストラン」のオーナー・シェフ、セルバッジオの特別メニューを中心として検討を始めたのです。

一方、2002 年ごろはこの事業を開始した 1990 年ごろと比べると、アメリカの社会でも、日本食に対する見方が変わってきたのです。

そのアメリカ人の 食習慣に大きな影響を与えた日本食のシェフがいた。

松久信幸さん、通称「ノブ」さんです。

ノブは、 日本料理を主としたレストランを、ロサンゼルス、ビバリー・ヒルズで展開し、高 い評価を得ていた「松久」のオーナーシェフです。

クリスタル・ハーモニーの就航間もない、 1992 年 2 月のオーストラリアやニュージーランドのクル ーズの際ノブを、船上のゲストシェフとして招待。その目的は評判の芳しくない「京都」レ ストランのメニューの見直しと、彼が提供する料理がアメリカ人に受け入れられる理由を知りたかったのです。

このように、多くの機会を通して、クリスタル・ハーモニー 船上での、日 本食レストラン「京都」での苦労、その後のクリスタル・シンフォニー 船上における「ジェード・ ガーデン」の運営などに関して、よく松久氏に相談をしていたのです。

ビバリー・ヒルズに店を構える「松久」は、その料理の独創性と、未経験の和 メニューを試食するアメリカ人へのスタッフの対応力などから、店内はアメリカ人客であふれていたのです。そして彼が関わる新しいレストラン・チェーン「NOBU」の料理は、欧米では圧倒的な評価を受けいるカリスマシェフでした。

なぜ、彼の店はアメリカ人であふれている理由は、料理の内容や素材の質、プレゼンテーション、優秀なシェフと初めての客にも食材を説明できるウェイターなどや、尋ねてくるお客様の相性と彼らが織し出す独特の臨場感にあったのです。

また「松久」には、ベビー・ブーマー 世代の食に対する感覚を先取りする進取性や先見力があったのです。特に寿司の巻物のみならず、アメリカ人のお客様が生の寿司を、 未経験お客様にも食べやすい料理にする独創性があったのです。

日本食はその食材の手配に困難がともない、高級素材をもとにする「松久」や 「NOBU」並みの食材を維持するとなると、クルーズ客船上のメインダイニングルームやイタリアンレストランなどで供する食材コストの数倍もかかるのです。

クルーズ客船社にとって平均1日1 人10 ドル〜15ドルの予算が目安の料理コストを大幅に上回っており、それも食べ放題 がクルーズでの食生活の基本です。

それに加え、席数 80 人が時間代わりで最低3シフトものクルーズゲストが訪れるとなると、コストはイタリアンレストランの数日分に相当するのです。

このように世界各地を周遊するクルーズ客船で、日本食を提供しながら採算的に維持することは非常に難しい挑戦だったのです。

第三船の建造の機会に、「NOBU」の協力を打診してみた。クリスタルクルーズの幹部は、船上での手配となる食材コストに制約があり、通常の日本食に掛けるような予算は無いことをノブに話した上で、このように切り出したのです。

「Matsuhisaスタイルの料理とサービスをクリスタルクルーズ客船上で導入し、世界に紹介したい。わが社の新しい船に協力していただけませんか」と打診したとこる松久氏は即座に無償で協力をすると快諾してくれたのです。

この協力が実現すれば、世界にも広がりつつある「松久」や「NOBU」のブランド力を得て、この食材コストを充分にカバーできるような仕掛けができるのです。

クリスタル・クルーズとして、”松久スタイル”の日本食を提供するに当たり食材費のコストア ップについては、松久信幸としてのシェフのカリスマ価値と「松久」や 「NOBU」のブランド価値を宣伝費と割り切ってしまうという思考でした。

通常「NOBU」で食事をすれば通常100ドル以上もするが、クリスタル・ セレニティ船上では無料でしかも食べ放題と言う寄せ効果と、そのコストを天秤に掛けた発想でもあったのです。

こうして、第3船クリスタル・ セレニティでNOBU監修の「シルク・ロード」が誕生したのです。その後、クリスタ ル・ シンフォニーも、スペシャリティレストラン「ジェード・ガーデン」を「シルク・ロード」へ変更しました。

この結果、クリスタル・セレニティ船上での「シルク・ロード」は、誘客の仕掛けでは「マーケットでの効果」を発揮した。オーナー側には批判的な人たちもいるので、余り彼の名前を出さぬ方が良いのでないかとの意見もありました。

「松久」での客層を考えると、クリスタル・クルーズの発行する「クルーズ・アトラス」という年間航海スケジュールを網羅したパンフレットのみならず、多くの社外向け出版物に、ノブ自身を積極的に露出し紹介すべきと、マーケッティングの窓口に提案していたのです。

クリスタル・クルーズの宣伝を通して、欧米に広がる「NOBU」への援護射撃であると同時に、世界各地の「NOBU」で試食する食通な客層に、クリスタル・ クルーズを売り込む事が必要と考えたのです。

NOBUの提供する日本食を世界を漫遊する クリスタル・クルーズの船やそのゲストを通して、世界に広く知らしめ日本食の世界で、「ウイン・ウイン」の関係を構築を望んでいたのです。

日本食は、新しいエスニックへの挑戦であっ たが、クリスタル・クルーズに乗船する日本食 に不慣れな客層、特にクリスタル・ クルーズの主要顧客であるユダヤ系クルーズゲストからも彼の独特な料理手法は高い評価を得たのです。

彼の持つカリスマ性は、ハリウッド映画界や音楽界などへの露出度も高いのです。

クリスタル・クルーズの日本食導入のための食材コスト上昇を相殺 するに充分と判断していたのです。「松久」や「NOBU」としてのブランド価値を最大 限に利用できることも意味があったのです。

就航後は、クルーズゲストにとっては「松久」や「NOBU」 並みの高級素材の食事を、それも陸上の「NOBU」等で食事をすれば、1 人100ドル以上に相当する食べ放題かつ無料であり好評を得たのです。

かなり過剰サービス的と思われたのですが、クリスタル・セレニティ就航後、以下の点でクリスタル・クルーズにとってはかりしれないポジティブ効果があったのです。

・「NOBU」のトレードマーク価値シェフとしての松久氏の個人の魅力や「松久」「NOBU」社員の彼に対する尊敬の念と忠誠度。

・松久氏自身の社員に対する配慮、船上で働くことの苦労や厳しさ。

・他社との差異化。

・ 運営面このプロジェクトを進める上で、ノブの推薦するシェフの中口氏が、このこのプロジェクトの中枢で、「NOBU」スタイルと定着させる事に非常に大きな貢献をしてくれたのです。

また、アメリカ人が好きなものを食べてもらうに当たり、ウェイターが食材をよく説明する・創意工夫や世界的なロジステックス網や人材調達、ウェイターの説明力アップも各段に改善されたのです。

NOBUの起用の話を打診した初期の段階から、このコンセプトの採用には、本社側から異論が多々出ていた。

彼らは、東京に展開している「NOBU TOKYO」を数度尋ね試食し、その料理は、日本郵船が求めているようなものではないという厳しい要求が来ていたのです。

日本郵船の上層部の描く日本料理は「稲菊」とか「吉兆」のような日本を代表する純和風料理であり、それを船上でも同等のものが出せないのか?

「NOBU」の料理は日本食ではなく「創作料理」 じゃないか?

日本人乗船客は、「NOBU」の料理よりもっと、高級感と知名度の有るメニューを期待している等、日本の中に有る議論やパーセプションで、何とか”純和風のレストラン”か、割烹料理的なものができぬのかと言う。

本社が、まがい物の日本食を出しているのでは「サマ」にならないと言う意見。日本郵船がメニューを創り、それを「NOBU」で創ってもらってはどうか等といった暴論もあったほどです。

クリスタル・ハーモニーの和食レストラン「京都」導入 時と同じ議論が繰り返されたのでした。日本郵船本社の幹部は、クリスタル・ハーモニー建造の時から「純和風」に強いこだわりがあったのは事実でした。

日本郵船が配船するクルーズ客船でサー ビスをする以上、戦前の貨客船時代からの日本食を広めたような使命を持って、正統な日本食を提供し、その日本食の良さを世界に広めるべきだと言う肩に力の入った意見が大勢を占めていたようです。

当初は同じ主張をしていた幹部陣が「吉兆」などに 接触し純和風料理を模索したが、そのロジステックスも含めた運営面での難しさを知ったのです。

日本食にこだわる気持ちは理解できるのですが、 クリスタルクルーズのマーケットマーケットであるアメリカ人ゲストの嗜好を優先に考えるべきであるとして、議論はしばらくの間平行線を辿っていたのです。

創業の頃議論したアメリカ人クルーズゲストのマーケットに聞くべきだと現場再度では主張していたのです。アメリカで成功している「松久」「NOBU」を見る目はクリスタル・クルーズの主要客層であるアメリカ人と、東京に居る日本人とに、大きなギャップがあったのです。
投資側の日本郵船本社の幹部がロサンゼルスに来た際、松久氏が経営するレストランに案内してそのコンセプトを体験させたのです。その結果アメリカ側のニーズを優先すべしと、反対の意見も多かった上司や社内説得を展開となったのです。

2年余の時間を経て、アメリカ人にとってブランド 価値がある松久信幸氏のコンセプトが採用に至ったのです。

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船上日本食レストランへの挑戦

「クリスタル・セレニティ」の建􏰀計画の過程で、この業界において「ワオ」と唸らせる仕 掛けが必要がありました。

その仕掛けを見つけ出すために、クリスタル・クルーズの最も弱点を検討したのです。

その結果、クリスタル・クルーズの特徴は何か。その今までの歴史や或いは経営の背後に居る日本郵船本社とも議論した経緯があります。

創業の頃、このアメリカのホスピタリティ業界で、日本の企業としてのプレゼンスは、なかなか、 評価されなかったが、創業 10 余年を過ぎ、今や、数々の高い評価を得て、このラグジュアリー・ク ルーズでは最先端を行くまでになったのです。

常に、トレン ド・セッターとして、世界の海を駆け巡らなければならない使命を感じていたのです。そのような中で、アメリカのクルーズ業界やクルーズ船ゲストに、日本郵船が構想している、日本食に挑戦しようとの判断に至ったのです。

それが「クリスタル・セレニティ」の船上の一角 を占める「シルク・ロード」 +「スシバー」でなのです。

第一船、クリスタル・ハーモニーで苦戦を強いられた日本食レストランについては、「京都」の 運営面で、問題百出したこともあり、第二船クリスタル・シンフォニーでは、オリエンタル・レス トランとしてジェイド・ガーデン(Jade Garden)を開設しました。

これは、ロサンゼルス・サンタモニカ に、「シェノワ(Chenois)」を経営していたアメリカのセレブレティ・シェフ、ウルフギャング・パックの指導によるものであった。アジアンフージョンと言えるものであったのです。

クリスタル・クルーズ はこの様な食の文化にも挑戦をしてきたのです。

しかし、創業以来、日本郵船として何とか船上で上等な和食の提供が出来ぬものかというのが、まだ解決されていない大きな課題がありました。

特に、日本郵船としてのこだわりは和食。

「クリスタル・ハーモニー」で、当初のサイズを半分にして始めた「京都」は、極めて不評であった。これには主に4つの問題がありました。

(1) クリスタル・クルーズの主要客層であったユダヤ系アメリカ人や年長者にとって、日本食は、極めてエスニック食の強い料理という印象。

(2) 料理の段取りの複雑さ、スペース、シェフの個性

(3) 人材や食材の調達の難しさ

4) ク ルーズ船客へのコミュニケーションの難しさ

などなどもあり、和食色を抑えて、アジア風フージョ ン料理に提供などを試みてきたが、どれも不満足の様子でした。

アメリカ人クルーズゲストにとっては、 クリスタル・シンフォニーの中華料理「ジェード・ガーデン」 の方がクリスタル・ハーモニーの「京都」よりも相対的に高い評価は得られたのです。

しかし乗り出し時期から試行錯誤を重ねてきて、問題点も判ってきたのです。

新造船の建造のプランが具体化する過程で、アメリカ人ゲストにも受け入れられる和食の提供が出来るかも知れないと考えていた。

当時のアメリカのレストラン関連のマーケティングの専門書を読んでいて、アメリカ的な キッチンという舞台裏で料理をつくり、その作られた料理をサーバーがテーブルに持ってくるサー ビスをクリスタル・クルーズの基本姿勢である舞台裏の「ヒト」を前面に露出するシステムが出来ぬかと思っていたのです。

シェフの個性や魅力や、料理をつくるプロセスや技術に責任を持っ ているパフォーマーとしての魅力を前面に出して、観客であるゲストの前で、 披露できないのかと試行錯誤していたのです。

ロサンゼルスのハリウッドの近くには、何の特徴もない小さなホットドッグは (Pink’s Hot Dog) が、行列のできる店になって一日中繁盛していた。

この大盛況が、 数十年も続いているというのです。

この小さなホットドッグ屋には、ホットドッグをつくっている人とそれを食 べる人たちの交流(ケミストリー) にあると発見するのに時間はかからなかった。

日本の寿司屋スタイルは、板前さん(料理をつくる人)と顧客の持つヒトの取り持つケミストリー の露出が特徴になっている。

これこそクリスタルクルーズが求めていた究極のヒトを中心とし た食事の環境であると考えたのです。

日本的な寿司屋ほど究極のオープンキッチンはないと思ったのです。

この個人好みの発想をアメリカのレストラン雑誌の幹部と、今後の世界のレストラントレンドを話した時にいろいろ打診してみたのです。

アメリカ人はバーベ キューなどや鉄板焼きや等以外、魚などの食材に接する機会が少ないので、自分好みの料理をつくる板前さんと相談して試食できるレストランスタイルは、新しいトレンドになる可能性を秘めていると思われたのです。

最上級の寿司カウンターをつくって、 そこで、板前さんが顧客と会話をしながらサービスを提供する仕掛けを考える過程で、大きな確信にまで変えたのです。

ヒトの魅力を前面に出した、「オープン・キッチン」の発想でした。

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