クルーズ業界における、リピーターとは、お得意様であり同じクルーズ客船会社の船に乗る客層を指します。
他のクルーズ会社も含めてクルーズ会社を特に選り好みせず、クルーズが好きなクル ーズ客で、繰り返しクルーズを愉しむ客を、クルーズ愛好者と区別しているのです。
この区別は、多くのクルーズ客船会社がそのクルーズ会社の乗客に相応しい客層を反映した船上での体験を提供しているからでもあるのです。
アメリカでのクルーズ船客関連統計では、一度クルーズ客船に乗船した人の満足度は、乗船前の期 待度をはるかに越えている。これが、ラグジュアリー・クルーズ事業が、リピーター産業といわれれる所以です。
アメリカ人にとって、クルーズ旅行で、その「いつもの」クルーズ客船会社の に乗っていること が、既に、社会における「スタイル」を示してお図り、このようか 核になる客層を抑えリピーター を増やしていく事により、このクリスタル・クルーズのブランドにはまっていくのです。
このよ うな他の会社に浮気をしない、ロイヤリティが高く、核になるリピーター(Core Repeaters)が増えるような仕掛けが必要なのです。
カリブ海の船で、クルーズを愉しんだというより、例えば、 ロイヤル・バイキング社の船やクイーン・エリザベス号で大西洋を横断してきたという方が、ステータスとして、誇らしげな気分で他人に与えるインパクトは大きいのです。
これは、ロイヤル・バイキン グ社の船やクイーンエリザベスのブランド力が、クルーズの船旅の世界で定着しているからでもあります。
新会社が求めるステータスはまさにこのようなブランドなのである。クリスタル・クルーズのブランド力には、クリスタルクルーズに何度となく乗船するゲストの潜在的な自尊心をくすぐり、一方まだ乗船したことのないクルーズゲストに、「クリスタル・クルーズの船に乗ってみたい」と言う憧れを提供するような秘薬がなければならないのです。
この事業はホスピタリティビジネスであり「ブランド」を創るビジネスであり、今までNYKが係わってきた貨物や物流の世界とは全く異質なものです。
ホスピタリティビジネスで ある以上、ライフスタイルを優先しマーケットを絞って彼らのライフスタイルに合わせる形でビジネスが設計されているのです。
船というハ ード・ウェア、船上での体験を充実させるサービスの質、そして、その船上で生活をしているクルーズ船客同士、あるいは、乗船客と乗組員との快適な交流が最も重要で、それに加えて、船上生活にアクセントを与えるエンターテイメントがあれば、船上での生活はよりロマンチックなものになる事は間違いないという事でもある。
その上で、クリスタル・クルーズとしては、船上における交流とロマンチックな舞台を演出するエン ターテイメントなどに、先行他社以上に配慮した商品開発で、デフェレンシェーションを徹底する戦略を図っていたのです。
サービスをまず体験して貰うことから、クルーズゲストとのコンタクトが始まるものです。
このリピーター の増加は、このクルーズ客船会社の提供するサービスにゲストが、その滞在価値に満足していることを示しており、彼らを維持することがまず至上の要請でした。
この維持のためには、ネガティブなコメイントや現場での失敗などを早く汲み取り、その間違いを大胆に修正する努力が常に求めれるのです。
このタッチ・ポイントにおけるネガティブコメイントはホスピタリティビジネスにとって最も重要なアドバイスでもあります。
この試乗を繰り返して貰う必要がある。これにより、どれだけ、このように繰り返し乗船してくれるリピーターを増やせるかが、この事業の将来を左右すると言っても過言ではありません。
なぜなら、このリピーターは業容を拡大する為の大きな動機付けとなるだけではなく、クルーズ客船運航会社は新規のクルーズ客を誘致することの難しさを知っているのです。
一度試乗すれば、そのクルーズゲストをリテンションし続ける事が、採算的にも圧倒的に儲かることを知っているからでもあります。
これは、何もクルーズ客船運 航会社だけの認識ではなく、ラグジュアリー・クルーズ事業 に関わるアメリカの旅行代理店など販売網(デストリビューションシステム)の認識も同じです。
彼らの背後にいるクルーズ旅行予備軍をライフ・スタイルに合ったクルーズ 運航会社を紹介することでクルーズ旅行の虜にすることを知っているし、それが彼らの利益を支える事をより絞り込んだ客層に対してより効率的な集客が出来、その結果として少ないコストで客層を増やせるを認識しているのです。
このようなリピーターが、大き な瘤のような核(コアリピーター)になって、この新会社のブランド価値やブランド力は、マーケ ットやクルーズ愛好者の間で「雪だるま」のように大きくなるものです。
このリピーターを増やすためには、会社としてのミッションや営業方針なども重要であるがゲストの多くが船上での滞在価値を求めている以上、船上で 毎日接する乗組員の感性が、非常に大きな要素となります。
なぜなら、乗船しているクルーズ船客にはロサンゼルスのクリス タル・クルーズの幹部よりも、現場にいる乗組員を介して、新会社との信頼関係を構築するのです。
それが思い出として、永遠に心に刻まれるのです。
ターゲットとして 絞り込まれた客層に対しては、この船上ホテル部門の国際乗組員の相性が、 決定的な影響を与えることが多いのです。
特に、クルーズゲストの主観的旅の評価も、船上での人的ケミス トリーの織り成す親密さに支えられているのです。
クルーズ客船会社は、下記のようなリピーターとしてのクルーズ船客の特徴を把握しています。
これらの知識を、現場に就いているスタッフ一人一人が理解していることが重要なのです。
例えば食事の時に ヘッド・ウエイターなどとの会話で、「来年は南極方面に行きます」と言うと、彼の経験話がゲストを刺激して、その気にされるのである。
ヘッド・ウエイター他、船上の個々のスタッフは、最もリピーターになる可能性の高いクルーズゲストの最前線の最も強力なセールスマンなのです。
従って以下のような特徴を周知してもらわねばならないのです。
1.リピーターの客層とは→彼らの船上体験価値が優先する
3.リピーターになる要因→船上体験価 値の評価・評判と航海先、クルーズ船客の船上での体験価値を求めている。
5.人的な要因、食事、催し物、寄港地→新しい寄港地を求める。
ゲストと乗組員のケミストリーの上に成り立ち、クルーズ旅行 を終えて故郷に帰ったゲスト乗組員、それぞれのノスタルジックな出会いの思い出やライ フスタイルの創造と感動こそが、クルーズ客船会社に求められる発想なのです。
昨年経験したノス タルジーな旅を求めて、翌年も乗船するレトロマーケッティングの手法と仕掛けが、船上における「体験」の中の至るところに配されているです。
クルーズ事業においては最も重要な事は、試乗したゲストが乗船中に、あるいは下船した後に、また、クリスタル・クルーズの船に乗りたくなるような環境を創れるか否かであリマス。
下船したクルーズ船客が、自らの乗船中の滞在体験や感動を通して、このクル ーズを紹介した旅行代理店にその感動に感謝し、その口コミとかを通して、更に新しいゲストの誘致に繋がることが望ましいことです。
幸い、クリスタル・クルーズの就航 1 年目においては、90%以上のゲストは、このクリスタル・クルーズで得た感動を友人などに、伝えたいと言っているのです。
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